コンポストトイレという物をご存知でしょうか?
水を使わないエコなトイレとして、または災害時に役立つトイレとして知ってらっしゃる方も多いと思います。
バイオトイレとも呼ばれています。
コンポストトイレは、基本的には水を使わず、おがくず(木を切った際に出る木の粉)や籾殻を排泄物にかけ、溜まったら土に還していくというものです。
水分を分けたり、プロペラみたいので撹拌して発酵を促すタイプもありますが、
うちではそれらの装置を付けずにおがくずをかけるのみにしています。
臭いはほとんどなく、木のいい香りがすると言ったら言い過ぎかもしれませんが嫌な臭いはしません。
むしろ公衆トイレや昔のぼっとん便所の方がきつい臭いがするのではないでしょうか。
おかくずは近所(と言っても車で15分ほど)の製材所に半年ごとくらいにもらいに行きます。
溜まった排泄物は約1カ月に1回のペースで家の裏に捨てる場所を設けて土を掘ってそこに入れます。
何年か経ったら排泄物もおがくずもすっかり分解されて畑の肥料にも使えるのですが、
うちでは畑に肥料を使わないで作物を育てているのでそのまま土に還って行くという具合になってます。
前に捨てたおがくずの中からカブトムシの幼虫が出てくるという特典(?)はあります。
トイレやお風呂といった生活排水に大量の水を必要とする現代の住宅ですが、日本ではそこまでトイレの水に神経を使うほどには困っていませんよね。
しかし、使える水が少ない国や地域や、または災害時では大変有効なトイレとなります。
下水が通ってないわが家でも有効です^^
さて、本稿の本題に入ります。
3年ちょっと前、こちらに引っ越した時に最初に作ったのが下の写真のコンポストトイレでした。
在り合せの廃材で作り、すぐに作り直そうと思っていたら3年以上経過していました。
屋根が壊れていたので、さすがに屋根だけでも改装しようと思っていたところ、突然土台の部分が崩れ、トイレが崩壊しました(笑)
一瞬で崩れしまい、「なんでもそうだけど、壊れる時は一瞬なんだなあ」としみじみしてしまいました。
トイレがないと困る!ということで、他の全ての仕事を置いて二代目コンポストトイレを急遽作ることにしました。
今後コンポストトイレを作る方のためにも参考に写真を掲載します。
外寸は910mm×910mmです。
400mmの柱を土台にします(独立基礎)。
外寸が910mm×1820mmになるよう枠を2×4材で4つ作りそれを合体させます。
その上に桁と垂木を乗せていきます。
屋根の横幅は1800mmで、縦も1800mmとなります。
45mm間隔で垂木を5本置きました。
この寸法にすると、前後左右をはみ出すようにして波トタンがちょうど3枚になります。
屋根の角度は適当にしてしまいました^^
写真からは見えませんが一応、桁の垂木を乗せる部分に溝を掘ってますよ〜。
昼間に電気が必要ないよう、透明な屋根にしました。
夜は電池式のセンサーライトを取り付ける予定です。
夏の暑さが心配ですが…
壁は910mm×1820mmの針葉樹の合板です。
これを側面と背面に貼っていきます。
トイレだし、今回は窓なしです。
知らない人が見たら「なんだろう?」と思いそうな建物ですね(笑)
思ったよりも狭くなってしまいましたが、まあ良しとします。
後は扉を付けて完成です。
扉は倉敷の天文台の事務所を解体した時にいただいてきた古い物です。
取手の部分がレトロな感じがしていい感じになってます。
一部窓が壊れていますが(笑)、ほぼ完成しました。
サザエさんのエンディングに出てくる小屋みたいになりましたが、いかがでしょう?
温かくなってきて臭いや虫が気になりそうだったら、横に渡している木にレモンバームやミントなどいい香りがして虫除けになる植物を置こうかしら、なんてちょっとおしゃれなことも考えています。
それを食べるのには勇気がいりますが^^
このトイレを作るのにかかった時間は、2人で約1日半というところです。
3年間いろいろ作ってきて技術も知識も増え、けっこういいトイレができたと自己満足しています。
材料は新しく買って来た物が2万円ちょっとでしたが、
普通トイレを新しく作るとなると何十万円もかかると思ったら安いもんですよね。
今回はトイレになりましたが、この小屋の作り方は物置小屋でもちょっとした休憩所でもなんでも応用がききます。
街中に住む方でもホームセンターで手に入る材料でできてしまうので、
挑戦されてはいかがでしょうか?